2014年9月29日月曜日

ライカの新製品は「液晶画面なし」のデジカメ





ライカ社は、60周年を迎えた同社のレンジファインダーカメラ「Mシリーズ」を記念して、「Leica M Edition 60」を発売する。

希望小売価格19,000ドルのカメラに期待されるものは、ほとんどすべてが揃っている。24メガピクセルのフルサイズセンサー、35mm/F1.4の標準レンズ、限定600台で販売される製品のオーナーだけが浸れる優越感。そしてもちろん、鮮明な大型液晶画面も……、いや、それはない。この常軌を逸した高価格カメラは、デジタルでありながら液晶画面を備えていないのだ。

これは不可解な手落ちではなく、意図があってのことだ。撮影した直後に画像を確認することなど夢物語だった時代の、オリジナルのライカM3(あるいはフィルムカメラなら何でも)と同様の使い方をしてもらうため、あえて液晶画面を搭載しなかったのだ。

それはオリジナルへのオマージュ(敬意)だが、液晶画面のないM Edition 60は、稚拙なフォトグラファーたちにとって理想のカメラになるかもしれない。撮影者自身を含めて、撮影直後には誰も、撮った写真を見ることができないからだ(オートフォーカス機構も搭載されていないため、光学式の覗き穴を通してピントを合わせるレンジファインダーカメラの扱いの難しさを考えれば、むしろ「直後に確認できないこと」は親切かもしれない)。

液晶画面を搭載しないことで、画像をすぐに確認できる機能を失うわけだが、代わりに得られるものは確実に大きい。つまり、ステンレス鋼製のボディと、それを包む特殊エンボスの本革が、このカメラを持つ者の手に伝えてくる感触だ。

ボディ背面の、通常なら液晶画面がある場所の真ん中には、ISO感度の調整リングが鎮座する。設定は最高でISO 6400まで上げることができ、DNG形式のRAWファイルで1秒間に最大3枚の連続撮影が可能となっている。

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