2013年4月8日月曜日

松屋 常務執行役員MD戦略室長 太田さん

ちょっと先ほど読んだ記事でなるほどって思ったのがあったので載せてみました。
途中から、ですが。アパレルに限らずあらゆる職種のバイヤーの方、バイヤーに興味のある方は、時間のある時に是非読んでみて下さい。



私のレクチャーの定番「売場は生きている」。米国のバイヤー養成講座で訓練された「売場の見分け方」、1985年帰国以来ずっと指導し続けてきた敵情視察の方法。
   売場は情報の宝庫、入場料は不要
   売場は日々変化するから面白く、恐ろしい
   プロはよく売場を歩く
   価格比較調査で終わりがちな市場調査
   商品タグに表記してある情報だけでは不十分
   商品タグに表記してない情報をどれだけ収集するか
   敵情視察で比較する目を養う
   競合の情報収集〜客観的な比較分析〜自社改善策を考える
売場をどう観察するかを伝え、引退するまで売場に足を運んで現場でものごとを考えるプロになって欲しい、パソコンの前に陣取って書類ばかり作成しているようじゃ困る、と。今日の研修はここまで。

 そう言えば、若手デザイナーの展示会や合同展示会で最近ちらほら聞こえてくるのが、「トップは来てくれるのに現場のバイヤーは来てくれない」という声。展示会に来てくれる社長や役員が「うちのバイヤーの◯◯に連絡してみて」と言うので担当者に連絡入れると、「資料送ってください」で会話は終わり、会期中に担当者が来ることはない、こんなケースが意外に多いと聞きました。トップがわざわざ足を運び、商品に関心があって「連絡してよ」と言い残しているのに、コンタクトすると冷たく資料請求だけ。これ、まずいですよね。既存のベンダーの展示会には顔を出すけれど、新しいリソースを探す努力はしないバイヤーなんてありえない。こんなバイヤーが増えたら、お店はきっと滅びます。バイヤーたる者、既存のリソースだけに頼っていてはいけない。常に次の時代を見据え、新しいリソースの開拓に努力する、パソコンでエクセル表計算するのがバイヤーの仕事じゃありません。

 同じくアパレルの生産管理もMDそうです。既存の生産ラインに流した方が仕事は楽でしょうが、新しい技術を持った素材メーカーや腕のいい縫製工場をどんどん開拓しないとブランドは進化しません。もっと良いもの、もっと新しいもの、もっと面白いものを世に送り出すには、会社を訪問してくれる生地メーカーや商社だけを相手にしていてはダメ、産地に、工場に、自ら足を運ばないと新発見なんてありません。IT機器の発達でコミュニケーションは簡単になりました。工場とのやりとりはメール、スキャナーや携帯写真から画像は簡単に送れますが、ものづくり現場に潜んでいるちょっとした情報はキャッチできません。機械のすぐ横で技術者と会話することで新たな工夫が生まれ、不可能が可能になり、お客様をワクワクさせられる商品が生まれる、だから現場に足を運ばないと...。

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